皆さんは『フーディ』という言葉を聞いてどのようなアイテムを思い浮かべますか?
おそらくストリートウェア好きな方なら聞き慣れていると思いますが、フーディと聞いてもピンとこない人も多くいると思います。実は以前に「パーカーとフーディの違い」という記事を寄稿したことがあるのですが、その記事が非常に評判が良かったので、今回は私が書いたその記事に肉付けをしてフーディについて解説します。あわせてアパレル業界に蔓延している和製英語もピックアップして紹介したいと思います。
多くの方はフード付きのスウェットアイテムのことを『パーカー』と呼んでいると思いますが、それは日本だけで海外では通じません。
パーカーの語源と意味
パーカー (Parka) の語源はイヌイット語で、アザラシやトナカイの毛皮で作った防寒着のことを指します。現在では、フード付きの防寒アイテム全般をパーカーと呼んでいます。ですので海外のショップで「パーカーはどこにありますか?」と聞くとフード付きアウターコーナーに案内されるので注意が必要です。
フーディとは?
それに対してフーディ (Hoodie or Hoody) の正式名称は、Hooded Sweatshirt (フーデッド スウェットシャツ) となり、読んで字の如くフード付きのスウェットアイテムという意味になります。海外ブランドの多くが正式名称では呼ばず、フーディと略しています。
Grace Woven Patch Hoodie
¥19,800 (税込)
Black / Heather Grey
すなわち、フード付きのアウターを『パーカー』、フード付きのスウェットアイテムを『フーディ』と覚えておけば間違いないです。
ただ、正直言うと本当の意味さえ知っておけば、日本国内では『パーカー』と呼んで良いと思います。実際、私自身もアパレル関係者以外と話をするときは『パーカー』と言っています。理由はたったひとつで「フーディって何?」という質問が非常に多いからです。
その他の和製英語
パーカー以外にも間違った使い方がされているファッション関連の和製英語はたくさんあります。その中から少しだけ紹介します。
1. ワンピース
最もよく使われてる和製英語の一つがワンピースです。 海外でワンピースと言っても通じません。正式名称は、Dress (ドレス) です。ドレスと聞くとエレガントなイメージに聞こえると思いますが、カジュアルなワンピースもすべてドレスと呼びます。
2. マフラー
この時期よく使うマフラーですが、マフラーも和製英語です。正式名称は、Scarf (スカーフ) です。高級なシルクのスカーフも手編みのマフラーも全てスカーフと呼びます。
3. ノースリーブ
夏の時期によく使うノースリーブも和製英語です。正式名称は、Sleeveless (スリーブレス) です。ですので、ノースリーブ Tシャツの正式名称はスリーブレス Tシャツ、ノースリーブ ワンピースの正式名称はスリーブレス ドレスになります。
4. トレーナー
今の世代の人たちはあまり使わなくなってきましたが、トレーナーも和製英語です。正式名称は、Sweatshirt (スウェットシャツ) です。フーディは上記で述べたようにフーデッド スウェットシャツになり、クルーネックの場合はクルーネック スウェットシャツ、モックネックの場合はモックネック スウェットシャツになります。
5. デニム
ご存知の方も多いと思いますがデニムは素材名です。「そのデニム良いね」と言った場合、ただ素材を褒めているだけになります。ジャケットの正式名称は、Denim Jacket (デニムジャケット) または Trucker Jacket (トラッカージャケット) と呼び、パンツの正式名称は、Denim Pant (デニムパンツ) または Jeans (ジーンズ) と呼びます。
6. ジャンパー
ジャンパーに関してもトレーナーと一緒で、最近あまり耳にはしなくなりましたが、正式名称は、Jacket (ジャケット) です。ブルゾンという言葉もよく耳にすると思いますが、ブルゾンはフランス語が語源のためあまり使うことはないです。
7. ピアス
ピアスも和製英語で、正式名称は、Earrings (イヤリング) です。
8. キーホルダー
キーホルダーも和製英語になります。正式名称は、Key Chain (キーチェーン) です。
9. コーディネート
これはインスタグラム等でよく使う人もいると思いますが、コーディネートは「合わせる」という動詞ですが、洋服を合わせるという意味では使わず、旅をコーディネートする等に使われる単語です。正式名称は、Outfit (アウトフィット) です。
10. ボーダー
横縞の柄をボーダーと言いますが、これも和製英語です。正式名称は、Stripe (ストライプ) です。ストライプ=縦縞、と思う方も多いと思いますが、縦も横も英語ではストライプと呼びます。
Regular Plain Hoodie
¥18,700 (税込)
Black / Heather Grey
今回はフーディと和製英語についてお話しました。
BYWEARでは、サステイナブルを意識したリサイクル糸を使用したスウェットシャツコレクションをリリースしました。今回のブログテーマであるフーディをはじめ、クルーネック、モックネックを取り揃えています。
商品ページの説明欄にも記載していますが、同コレクションは、高級綿として有名な超長綿のスーピマコットンの落ち綿を再利用した (再び紡績機械にかけた) 環境に優しいリサイクル糸を度詰めで編み立てた裏起毛を採用しています。
グレー杢が8.73oz (オンス)、ブラックが8.85oz (オンス) というヘビーウエイトのTシャツほどの軽さですが、生地に膨らみを持たせることで驚くように綺麗なシルエットが出ます。
また、フーディに関しては「ライトウエイト=フードが立たない」という常識を覆しています。フードに立体的な切り替えを入れることで驚くように綺麗にフードが立ちます。Tシャツを着ているような着心地とフードのキマりを両立させたフーディを是非体験してみてください。